桁組の側面に鼻梁と後梁を挟むようにⅤ字形に取り付けます。助木と接する部分は相欠きで組まれます。錦帯橋が「算盤橋」と呼ばれるのは、このⅤ字の形状に因んでいます。
助木・鞍木が取り付けられていない場合(創建時)の剛性(つよさ)は次の通りです。
このようなことから、創建時の錦帯橋は歩行時の振動と、橋が持つ固有振動とが共振して揺れが増幅され、上下左右激しく揺れたと思われます。共振で橋が落下した例は、1940年アメリカワシントン州のタコマ橋、1897年スコットランドのティ橋があります。その重要な働きがわかります。